中国・アセアン諸国では、社会インフラの整備や都市環境の変化に伴い、ファシリティマネジメントの市場は拡大傾向にあります。私たちは、アジアで圧倒的なブランドを築くべく、各国の市場特性に応じたサービス展開の強化に取り組んでいます。日本式のサービスを国ごとの文化・商慣習や法規制、現地事情に応じてカスタマイズを実施。また、現地スタッフの育成では業務品質を担保する手法や見える化を実現しているほか、サービスレベル均一化を目的とした研修・教育プログラム、お客さま満足を高める仕組みづくりを推進するマネジメント層の育成など、さまざまな施策を実施しています。


日中連携を図り事業を拡大
2007年に北京で現地法人を設立以来、事業の拡大に取り組んでいます。2012年には経営の現地化を推進するために、地域の有力企業と合弁会社を設立。現在は中国の華北・華東エリアを「永旺永楽(江蘇)物業服務有限公司」(以下、AD江蘇)、華中・華南エリアを「武漢小竹物業管理有限公司」(以下、武漢小竹)がサービス提供しています。(詳細、Column参照)また、中国事業全体の品質管理、並びにIFM(※)の展開を目的に「永旺永楽(上海)企業管理有限公司」を2017年5月に開業。日本の営業部門と連携して中国で事業を展開するグローバル企業にアプローチを図り、IFM営業を推進しています。
※IFM(インテグレーテッド・ファシリテイマネジメント)
ファシリティに関するアウトソーシングニーズを統合的に管理運営するサービス

関連リンク
提供サービス
各種サービスは、日本のサービスレベルを現地の中国人スタッフが実践できるよう、さまざまな研修・教育プログラムを実施しており、40年超にわたり日本で培ってきた技術とノウハウを生かし、中国の風土に合わせた形で展開しています。
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設備管理
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警備
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清掃
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内装・管理
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環境負荷低減
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自動販売機
「永旺永楽」ブランドを確立
2017年、中国のFM企業トップ100社にAD江蘇、武漢小竹の2社が選出。また、イオンディライトの中国表記名である「永旺永楽」が中国の不動産ブランド価値研究会において、FMを提供する先進的企業26社に選ばれるなど、地域に根差したブランドを確立しています。
主な活動・取り組み
多様なFMニーズに対応しつつ、サービスを拡充
中国の国営・民間企業や欧米系企業からの受託が増加するなど着実に成長を遂げ、2017年度の受託実績は約200物件、管理面積2,000万m2を超えています。
AD江蘇、武漢小竹の中核2社により、レジデンス、ショッピングセンター、病院・養老院、ハイエンド工場、交通インフラ施設などの中高級施設を中心にサービスを提供しています。また、蘇州の大型商業施設では次世代施設管理モデルの構築に向けて、国内に先立ち空調や照明など各種設備をオープンな仕組みでネットワーク化し、自動制御や一元管理により省エネを実践しています。
さらに、中国国内でニーズが高い「ケータリング(給食)事業」や「リノベーション事業」の拡充を図るとともに、テクノロジーを活用した新たなFMの創造に取り組んでいます。

運河創業園

イオンモール蘇州園区湖東

高鉄新城紫光ビル
関連リンク


有力企業とのアライアンスにより事業を加速
2012年、マレーシアに現地法人を設立。以来、現地の有力企業とも業務連携し、清掃・省エネ提案・自販機運営を中心としたサービスを提供しています。2017年からは常駐による設備管理やリニューアル工事の受託にも注力し、提供サービスの拡大を図っています。
日本のサービス品質の高さを維持しながら、現地の宗教・文化・生活をはじめビジネスの慣習の違いなどを踏まえたサービスの仕様変更に努め、お客さま満足度向上を図っています。また、現地人材の採用・教育・育成にも注力し、マレーシアをはじめ、人材が豊富な近隣国からも積極的に採用しています。さらに多様な背景を持つ人材のマネジメントノウハウをもつ協力会社とも連携し、教育部門で独自の教育・育成プログラムを構築しています。

提供サービス
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設備管理&省エネ
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清掃
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自動販売機
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資材調達
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その他
- その他
- 警備
- カスタマーサポート
今後の取り組み
ニーズを見据え、サービス領域と事業エリアを拡大
今後は機械警備の導入などサービス領域の拡大に取り組んでいきます。また、年間平均気温が高く、電気料金・使用量ともに高いマレーシアではエネルギーコスト削減が社会的な課題となっています。こうしたニーズに対応するため、日本とマレーシアとの連携を図り、最先端のテクノロジーを活用して施設全体の省エネを実現する「エネルギーソリューションサービス」事業も展開していきます。
さらに近年のマレーシアに進出する日系企業の増加を踏まえ、IFMサービスの提供にも取り組んでいます。また、言語・宗教で共通性が高いインドネシアへの事業展開も視野に入れ、サービス拡充と事業エリア拡大を図り、お客さまの成長に貢献してまいります。



”安全・安心・おもてなし“をコンセプトに市場を創造
2012年にベトナムに現地法人を設立しました。現地にはまだ「ファシリティマネジメント」という概念がない中、外資系企業として初めて設備管理・清掃・警備・自販機管理・不動産管理など8つの事業ライセンスを同時取得。ファシリティに関わる複数の業務ライセンスによりFM市場を創造してきました。
設立時から一貫して“安全・安心・おもてなし”をコンセプトに、日系の大型商業施設、オフィス、工場をはじめ、在ハノイ日本大使館などさまざまな施設にサービスを提供。また、商業施設において、来店されたお客さまのお困りごとをサポートする業務やフードコートの調理場の衛生管理指導など、ベトナム独自のサービスを開発しています。現在、ホーチミンとハノイに拠点を置き、500名を超える従業員が活躍しています。おもてなし研修やスキルアップ研修などの実施に加え、「Good Jobアワード」など従業員のモチベーションを高める各種施策や日本での研修など、人づくり・組織づくりに力を入れています。

提供サービス
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設備管理
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清掃
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カスタマーセキュリティ
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警備
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衛生管理
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その他
- 省エネソリューション
- 建設施工
- 駐車場の管理
- フロアマットのレンタル
- 娯楽スペースの管理
- 自動販売機のレンタル
- カート整備
- 看護室の管理 など
今後の取り組み
マーケティング&イノベーションを掲げ、次なるステージ
当社の強みであるファシリティの現状分析と改善提案のレポーティングサービスを駆使して、お客さま満足度の向上と顧客開拓の強化に取り組んでいます。さらに省エネや内装工事などサービス領域も拡充しているほか、清掃で使用するバクテリア検知器の共同開発をハノイ工科大学と進めるなど、既存サービスをさらに進化させるアイテム開発にも着手しています。
また、カンボジアやタイへの展開も見据えて事業展開を行うとともに、お客さまの成長に貢献するアウトソーシングパートナーを目指し、サービス提供の拡充に取り組んでいます。
